説得ではなく納得〜認知症に寄り添う
全世界で進む高齢化。
認知症の最大の危険因子が加齢によるものであり、
日本では今年2025年には認知症患者数が450万人、
軽度も合わせると800万人を超えるというデータもあります。
85歳以上の有病率は40%以上だそうです。
人生の最後をどのようにしたらクオリティ・オブ・ライフが維持できるのか、
周りの人や介護者はどのように寄り添ったらいいのかを学びたくて講座を受講しました。
とてもタメになる内容だったのでその一部を共有させていただくことにしました。
わたしが心に残ったのは以下の2点。
①一番辛いのは本人
本人は自分がどこかおかしい、わからなくなってきている、というのは感じています。
またこのまま何もわからなくなるのではという恐怖も抱えています。
自分に置き換えてみると、どんなに不安なのかがわかるかと思います。
②説得ではなく納得
何度も説明して説得するのではなく、
そうなのね、と納得してもらうこと。
これはわたしにとって大きな気づきでした。
「さっきごはん食べたでしょ」ではなく「今用意するから待っててね」
納得してもらえるように、内容が伝わる言葉を選ぼうと思います。
それから言っていることを受け容れて肯定すること。たとえそれが間違っている情報でも
言っている本人にとっては本当のことで真剣なのです。
対応の原則
①否定しない
②叱らない
③無視しない
④笑わない
⑤バカにしない
(認知症介助士テキスト参照)
コミュニケーション方法
①向かい合い、顔の表情や口元が見えるようにする
②こそあどの曖昧な表現は避け、具体的に説明する
③理解に時間がかかる場合は別の言葉を使う
④相手のペースに合わせて話す
⑤大切なことは繰り返し伝える
⑥ジェスチャーを交えたり、視覚的な材料を有効活用する
⑦考えている様子であれば、焦らず待つ・見守る姿勢
⑧低く、落ち着いた声で話しかける
⑨名前で呼ぶ、自分の名前も伝えて覚えてもらう
⑩表情や目線など言語以外のメッセージを見逃さないようにする
(認知症介助士テキスト参照)
頭ではわかっていても、
ご本人も介護者も大変であることには変わりありません。
特に介護をされている方、
お一人で全てを抱え込まずに、どうぞ周りのサポートにも頼ってください。
投稿者プロフィール

- くれたけ心理相談室(香港支部)心理カウンセラー
-
香港在住の心理カウンセラーです。
香港では対面の、
その他の地域ではオンラインのカウンセリングをしています。
あなたが幸せでありますように。
Online&In-Person counseling available in English and Japanese.
May you be happy:)
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